やたらと落ち着きがない、「あー、えー」などの口癖……。リアルセミナーでは気にならなくても、ウェビナーでは講師の「癖」がとても気になってしまうものです。
そこで今回は、アナウンサー経験25年の白崎あゆみが、あなたの癖を直す方法を紹介していきます。
あなたは自分の「癖」を把握していますか?
誰しも人前で話すときの癖を持っています。私もそうです。そうした癖をなくしていくには、まず自分の癖に気づくことが大切になります。
例えば人前やカメラの前で話すときに、以下のような癖が出やすい人が多いですね。
- 「あー」や「えー」といった意味がない口癖
- 語尾が消えそうなくらい、小さな声になってしまう
- 腕組みが多い
- やたらと手が動いてしまう
- 体全体がふらふらと動いてしまう
先日、新しくYouTubeを始めた方のチャンネルを見たのですが、机の上に置いた手の指が細かく動いていて、とても気になってしまいました。
私自身も上半身をかなり動かしながら話す癖があります。気づいたら、オンラインの画面の上部から頭がはみ出していた、ということがよくありました。
他の人に気になる点を聞いて確認するのもいいですが、自分の癖を知るには、自分の録画を見るのが一番です。
また、画面上に動くものが映るのを極力避けるという意味で、癖を修正するだけでなく、アクセサリーや身の回りにあるものにも気を配りましょう。
アナウンサーとしてニュース原稿を読むときも、揺れるイヤリングはNGでした。見ている人が、ニュースの内容よりも、動くイヤリングに目がいってしまうからです。
どうしても録画を見るのが嫌なら
「自分の録画は見たくない」という人は本当に多いです。私もYouTube をやっているので動画編集をよくしていますが、自分だけが映っている動画の編集はなかなか気が進みません。
どうしてもウェビナー録画を見る気になれない場合は、「自分のウェビナーがより良くなることで誰が喜んでくれるだろうか?」を考えてみるといいかもしれません。つまりウェビナー参加者の笑顔を考えるということです。
頑張らなければいけないのに力が湧かないというとき、私は、いま踏ん張ることで誰の笑顔が見えるだろう、ということを考えるようにしています。
放送局を退職し、独立後にはトラストコーチングスクール講座の提供を始めましたが、新しい講座を提供するときやセミナーの前は、何度も動画に撮って練習をします。
動画撮影は、スマートフォンで大丈夫です。私も自分のYouTubeは、スマートフォン一台で撮影しています。自分の話し方を確かめるためにも、本番の前にスマートフォンで動画を撮って、一度見てみることをおすすめします。
ウェビナーでよくある「息が上がる」問題
ウェビナーで参加者に向かって話すとき、自分の息切れによる不要な「間」をたくさん作ってしまうことがあります。
これは、ひと息がとても短いことが原因です。ひと息というのは、一度息を吸ってから、すべての息を吐き切るまでの長さを指します。これが短いと、息継ぎも短い間隔で必要になり、不要な間の原因になってしまうわけです。
ひと息を長くする、つまり息継ぎを長くするには、「長音」と呼ばれる練習法が有効です。やり方は、腹式呼吸で大きく息を吸い、「あー」と言いながら息を吐くだけ。とても簡単です。
長音をするときは、ぜひタイマーを使って何分間、声を出し続けられるかチェックしてみてください。思っているよりも声が続かなくて驚くかもしれませんよ。
けれど、大丈夫です。長音は継続によって10秒、20秒とタイムを延ばしていけます。「今日の自分はどれくらい続くかな?」と、楽しみながら続けてみてください。
長音を一日1回するだけでも、自分の話したいことがひと息で話せるようになり、話のペースを維持しやすくなるはずです。
また、緊張したときの「息が上がる」現象も長音で改善できます。声を長く出せるように練習することで、それまでは緊張していたような場面でも、リラックスできるようになるでしょう。
慣れないウェビナーでハプニングが起きると、ふだん緊張しない人も緊張して息があがってしまいます。そんなときでも、ひと息が長ければ、参加者に緊張を気づかれずに済むかもしれませんね。
なお、私の「オンライン会話術」メール講座では、今回紹介した「息が上がる」問題の他、ウェビナーでありがちな話し方・伝え方の問題の解決法を詳しく紹介しています。
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