こんにちは、白崎あゆみです。
今回は「言葉の力」をテーマに書いていこうと思います。
あなたは、子どもに対する褒め言葉、部下に対する褒め言葉、そして無意識の口ぐせ……こうした何気ない言葉に、意識を払ってみたことはありますか?
「思い返してみると、ちょっと適当に済ませちゃってるかも」と思ったなら、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。
普段の褒め言葉に「プラス α」してみる
「子どもは叱るよりも褒める方がいい」という考え方が、最近ではほとんど当たり前です。実際、それは間違いではありませんが、ただ褒めればいいわけでもありません。
例えば子どもの頑張りに対して「すごいね」の一言だけで済ませてしまうのは、褒めることそれ自体が目的になってしまっている典型でしょう。
子どもの頑張りを真剣に見れば、前に比べてどう成長したのか、どんなところをあなたに評価してほしいのか、見えてくるはずです。
私は人から「すごいね」とおだてられると嬉しくなるタイプなのですが、そのせいか、息子を褒めるときも「すごいね」ばかりになってしまっていた時期がありました。
コミュニケーションがワンパターンだと親子の関係性が発展しないどころか、「自分に関心がない」「大事にされてない」という気持ちを子どもに抱かせてしまうかもしれません。
こんなことを防ぐために私が実践しているのは、「すごい!」に加えて、「親である私が、子どもの頑張りからどんな影響を受けているか」を言葉にするということです。
私の息子は8歳なのですが、最近「宇宙飛行士になりたいから体を鍛える」と言って空手を習い始めました。
私の周りに空手の経験者は誰一人いません(私も未経験です)。そのため具体的に褒めることはおろか、助言することもできません。だからといって「すごい!」で済ませてしまっては進歩も無いでしょう。
実は息子が空手を習い始めたとき、私もちょうどお茶を習いたてだったのです。
なので、「あなたが空手を頑張っている姿を見てすごいと思ったから、ママもお茶を頑張ろうと思ったんだよ」というふうに、褒めると同時に「あなたから元気をもらったんだよ」という感謝も伝えました。
こんな風に接すれば、「ママも一緒に頑張ってるんだ」ということが、子どもに伝わりますよね。コミュニケーションの双方向性もより強くなります。
リーダーシップのある褒め方とは?
褒めることの難しさは大人に対しても同様です。むしろ大人が大人を褒めることの方が、子どもを褒めるより格段に難しいですよね。
実際、企業へ研修の講師として訪問すると、「部下に自分の褒め方が響いているか分からない」という声をよく聞きます。在宅勤務の推進によって、一人きりで仕事をすることが増え、自分の成長が感じられなくなった方も多いようです。
結論から言うと、新入社員や若手の褒め方は、「その頑張りがどんな成果につながるか、どう目標達成に貢献するか」を伝えることがカギです。
例えば、重要な商談の準備に根を詰めている部下がいたら、「それだけ頑張ったら、みんなが驚くような結果が得られるかもね」と声を掛けてはどうでしょう。努力の「その先」を意識させる褒め方がやる気につながるためです。
もちろん、ビジネスは頑張った分だけ成果が出るような生やさしい世界ではありません。しかし、姿勢を評価するのは部下のメンタルケアにつながります。
管理職には、数字を追うマネジメントスキルばかりでなく、組織の士気を高めるリーダーシップも求められるのです。
もうひとつ大事なのは、褒める側も自分の成長に気づくこと。なぜなら、成長を実感できる人の褒め言葉は、そうでない人の褒め言葉より相手に成長を実感させやすいからです。
子どもや部下の心に響く褒め方ができるように、あなたがあなた自身を褒めることから初めて見るのも良いかもしれませんね。
あなたは口ぐせに操られているかも?
人間なら誰しも持っている「口ぐせ」ですが、自分の口ぐせを正確に把握している人は少ないでしょう。
実際、保護者さま向けの講演「あなたの口ぐせを教えてください」と尋ねても、パッと言えない人が多いのです。
でも、人は必ず口ぐせを持っています。試しに、ご家族やパートナーといった周りの人に一度、聞いてみてください。口ぐせを把握することは、自己認識力の向上につながります。
私も先日、息子に「ママの口ぐせって何があるかな?」と尋ねてみました。すると、「ママの口ぐせは『宿題しなさい』と『すごいね』だね」と教えてくれたのです。
また、子どものテスト結果が満点だと、「100てーん!」と、私は嬉しそうに独り言を言っているらしいのです。
「宿題しなさい」と「すごいね」に関しては自覚がありましたが、「100てーん!」には全く気付いていなかったので、とても驚きました。
子どもは、親が無意識にしている仕草や表現をよく観察しているなあ、と実感した瞬間です。
私の講演に参加されたお母さん方が、自分の口ぐせとしてよく挙げるのが、
- 時間がない
- めんどくさい
- 忙しい
などです。親がしょっちゅう口にするせいで、子どもが真似するようになったなんてこともよく聞きます。
マザーズコーチングに出合う以前の私も「めんどくさい」は口ぐせでした。一日のうちに数え切れないほど発していたと思います。
大事なのは、その「口ぐせ」が自分にどんな影響を与えているかを知ることです。
「めんどくさい」が口ぐせや独り言になると、他人以上にあなた自身が、その言葉を漏れなく聞かされることになります。
すると、どうなるか。気持ちが言語化されることで、「私はこれがめんどくさいんだな」という思いが、より強くなってしまうのです。
これを防ぐには、言葉の原動力となる「気持ち・考え方」をプラスに転換する、というやり方が非常に効きます。
「めんどくさい」が出てしまう理由をよくよく考えてみてください。それは、やることがたくさんあるからです。
そして「やることがたくさんある」ということは、裏を返せば、毎日が充実している証でもあります。
そう考えると、「めんどくさい」ではなく、「今日も充実しているな」と言いたくなりませんか? この方がポジティブで、素敵ですよね。
このように、ネガティブな言葉や、自分のメンタルバランスを崩すような言葉は、考え方の転換と言い換えを意識してみてください。あなたもこの機会に、自分の口ぐせは何か考えてみてはいかがでしょうか。
最後に
もしあなたが「上手な褒め方を具体的に知りたい」「もっと自己認識を深めたい」とお考えでしたら、ぜひ私の動画講座をお役立てください。
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私 白崎あゆみは北陸放送でアナウンサーを務めた後、現在はマザーズコーチングの公認講師として活動させていただいております。
マザーズコーチングとは、育児・教育に悩むお母さんたちのためのコミュニケーション講座です。これまでに3万人のお母さんが受講し、経済産業省さん、フジテレビさん、旭化成さんといった官公庁・企業が導入した実績があります。
動画講座では、コーチングを通して私が得たこと・学んだことのエッセンスを、あなたのコミュニケーションにも取り入れて頂けます。私の学びが、あなたのお悩みを解決できれば幸いです。